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派遣社員も退職金がもらえるようになる!最新の退職金事情について

「派遣社員の場合、退職金はもらえるの?」という疑問を抱えていませんか?
これまで派遣社員は、退職金をもらえない場合がほとんどでした。
しかし、2020年4月以降「労働者派遣法」の改正に伴い、派遣社員も退職金がもらえるようになりました。

本記事では、派遣社員の退職金事情について解説します。
これからどのように働いていくか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。

■そもそも退職金とは何か?

退職金とは、会社を退職する際に支給されるお金です。
「企業に勤めれば退職金はもらえるお金」というイメージを持っている場合もあるかもしれません。
しかし実際は、退職金の有無やどのように支払うかは会社の裁量によって決められています。

退職金には、「退職一時金」と「退職年金」の2種類があります。詳しく見てみましょう。

退職一時金制度

退職一時金制度とは、従業員が退職する際に一時金として支払う制度のことをいいます。

退職一時金は、就業規則による退職金規程で定められた内容に基づいて、退職時に一括で支給されます。
金額の算出方法は「年齢に応じて変動」「退職時の役職に応じて決める」「勤続年数・退職理由によって計算」など会社によってさまざまです。
就業規則を確認しましょう。

退職年金

次に退職年金とは、在職中に毎月資産運用をして、年金を貯めておく方法です。
掛金は会社もしくは個人で用意します。
退職年金には、確定拠出年金や厚生年金基金など、いくつかの種類があると覚えておきましょう。
退職年金は役職などに関係なく、退職金を増やせるのがメリットです。
着実に退職金を増やすためには、資産運用の知識を身につける必要があります。

■派遣社員は退職金をもらえる?

ここまで、どのような退職金の種類があるかなどを紹介しました。
ここからは、派遣社員の退職金支給についてお伝えします。

これまでは派遣会社の取り決め次第

これまで派遣社員が退職金をもらえるかどうかは、派遣会社の取り決め次第でした。
実際、派遣社員は退職金が発生しない場合がほとんどでした。

「正社員と同じような仕事しているのに」と、思う方も多かったと思います。
そこで、退職金を含む派遣社員の待遇改善が行われることになりました。

2020年4月以降はもらえるようになる?

労働者派遣法が改正され、2020年4月以降は派遣社員にも退職金の支給が決定。
次の3つのいずれかの方法で、支給されるようになります。

1.退職時に一括で支給
2.退職相当金額を時給に含んで前倒し支給
3.確定拠出年金や厚生年金基金などの退職年金制度を利用する

どの方法にするかは、派遣会社が決定します。
派遣社員の方は、必ず確認するようにしましょう。

■同一労働同一賃金とは?

「同一労働同一賃金」とは、今回の労働者派遣法の改正で定められた制度で、正規雇用と非正規雇用の待遇差改善を目的としています。
制度の目的などについて、紹介します。

正規雇用と非正規雇用の待遇差改善が目的

先ほどお伝えした通り、同一労働同一賃金は正規雇用と非正規雇用の待遇差をなくすことを目的としています。
これまで正規雇用と非正規雇用の業務内容に大差がない場合も、派遣社員は退職金や交通費の支給がないケースが多くありました。
結果としてモチベーションなどへの影響もあったため、待遇差をなくすことが義務化。
賃金をはじめ、退職金や交通費などの待遇が改善されています。

退職金の支給は義務化

派遣社員への退職金支給は、義務化されます。
厚生労働省が発表した同一労働同一賃金の指針やマニュアルには「正規雇用と派遣社員の待遇相違を解消する必要がある」と明記。
そして、対象となる待遇は、基本給や退職金からなる「賃金」と「賃金以外の待遇」と定められていることから、退職金も改善の義務化の対象になりました。

■まとめ

派遣社員の最新の退職金事情について、紹介しました。
退職金の支給方法は派遣会社によって異なるため、必ず確認してくださいね。