派遣社員が対応できない仕事とは?派遣禁止業務の基礎知識をお伝えします

勤務先を考える際に大切な業界や職種ですが、一部の仕事は「派遣禁止業務」と呼ばれ、労働者派遣法で派遣社員は業務を行ってはいけないと定められているのをご存知でしょうか?
派遣社員として働く場合、知識として知っておきたいルールのひとつです。
この記事では、派遣禁止業務の概要と禁止されている職種や業務内容について紹介します。
法律で定められた派遣禁止業務とは?
派遣禁止業務とは、名前の通り一部の業務を派遣社員にさせてはいけないと労働者派遣法で定められている業務です。
※「適用除外業務」とも呼ばれています。
1999年の労働者派遣法が法改正されたタイミングで、一部の業務を派遣社員に行わせることを禁止しました。
派遣禁止業務が定められている理由は?
派遣禁止業務は、派遣社員をはじめ、人々の命や生活の秩序を保つために定められています。
医療や湾岸での運搬業、危険を伴う現場での仕事は、専門的な知識や経験が必要不可欠です。
万が一の事態を避けるために、大切な法律と言えます。
禁止されている業務は?
ここからは、派遣禁止業務で禁止されている業務の内容と理由をお伝えしていきます。
・港湾運送業務
船舶への荷物の積み下ろし、貨物の荷造りや荷解きなどが「港湾運送業務」です。
禁止されている理由は、労働者派遣法とは異なる「港湾労働法」で、湾岸での業務を考慮した労働ルールが定められているためです。
・建設業務
資材の運搬組み立てや工事現場の入口の管理や誘導などを行うのが「建設業務」です。
建設現場は、一歩間違えると労働者が事故でケガをするおそれがあること、また建設物が破損したら責任問題に発展するため禁止されています。
また、プロジェクトの期間や進捗によって業務量が左右されることも、派遣労働を設けていない理由のひとつです。
・警備業務
店舗での手荷物検査や事故防止のための巡回などが「警備業務」にあたります。
禁止されている理由は「警備業法」と呼ばれる法律で定められている、雇用のルールに基づいているからです。
・弁護士などの士業
特定の国家資格を持ち、専門的な知識や技能を活かして、他人の依頼を受けて業務を行うのが「士業」です。
原則禁止されている理由は、たとえば弁護士や税理士などは、依頼者の立場に立って中立・公正に業務を行う必要があり、誰かの指示を受けて働く派遣の形では、その独立性が保ちにくくなってしまいます。また、守秘義務の観点からも慎重な対応が求められます。さらに、法律で「直接依頼を受けて行うこと」が前提とされている業務も多く、派遣という形ではその要件を満たせない場合があります。
【労働派遣が禁止されている主な士業】
弁護士、外国法事務弁護士、司法書士、土地家屋調査士の業務 など
医療業務は、条件により派遣できる?
医師や看護師・薬剤師などの医療業務は、禁止されている業務・対応できる業務が分かれています。
禁止されている業務
基本的に、医療現場に派遣社員を送り、治療や手術などの医療行為全般に携わることは禁止されています。
医療は人の命に関わる仕事であること、また現場スタッフの連携が重要であるためです。
派遣社員が対応できる場合
以下の場合は、派遣社員でも可能となります。
* 『紹介予定派遣』である場合
* 離島などのへき地に、医療従事者を派遣させる必要があると判断された場合
* 病院や診療所以外の老人ホームなどの施設での業務の場合
まとめ
派遣社員の安全を守るため、また人々の生活を守るために派遣禁止業務は規定されています。
なかなか接する機会が少ない法律だと思いますが、ルールに則って働くためにも、ぜひ覚えておいてくださいね。



